肺活量を鍛えるトレーニング方法|パフォーマンス向上に必須!

はじめに|スポーツにおける肺活量の重要性とは?

スポーツで良い成績を出すには、筋力やスピードだけでなく、肺活量も非常に重要な要素です。

そして、肺活量を鍛えることで全身に十分な酸素を送り、持久力や集中力を高めることができます。

本記事では、若いアスリートに向けて肺活量を鍛える効果的な方法をわかりやすく解説します。

銀次郎
銀次郎

「もっと動ける体をつくりたい!」という方は、ぜひ参考にしてみてください

1. 肺活量とは? わかりやすく解説

まず、肺活量とは一体なんでしょうか?

これは、思いきり息を吸った後に、最大限吐き出すことのできる空気の量のことを指します。

医療現場では「呼吸機能の目安」としてスパイロメーターという機械で測定できます。

肺活量が多ければ、それだけ多くの酸素を体内に取り込み、効率よく二酸化炭素を排出できます。

つまり、運動中に酸素不足に陥りにくい= 疲れにくい体になることを意味します。

2. 肺活量を増やすメリット|スポーツパフォーマンスアップの理由

それでは、以下に4つのメリットを提示します。

肺活量が増えると持久力が向上する

肺活量が大きくなると、運動中に取り込める酸素量が増えます。すると筋肉に酸素が行き渡り、酸素不足を防げます。

よって、疲れにくくなり、持久力がアップします。

疲労回復スピードがアップする

十分な酸素を取り込めると、疲労物質(乳酸など)の代謝が促進されます。

その結果、運動後の回復が速くなり、次の日に疲れを持ち越しにくくなります。

認知機能を維持できる

脳にしっかりと酸素を供給することで、認知機能の向上や改善が報告されています。

この認知機能には、「集中力」「記憶力」「判断力」が含まれます。

つまり、酸素を十分取り込むことで頭が冴えたままパフォーマンスを維持できます

ケガのリスクを減らせる

酸素不足は損傷した筋肉の治癒を遅らせます。また酸素不足は筋硬直の原因にもつながります。

よって、低酸素はケガの回復を遅らせるだけでなく、ケガのリスクが増える可能性があります。

3. 肺活量を鍛えるおすすめトレーニング方法

それでは、肺活量を鍛えるための具体的なトレーニングをご紹介します。

抵抗負荷呼吸トレーニング

抵抗負荷呼吸トレーニングでは、呼吸に適度な負荷をかけることで、呼吸筋を鍛えることができます。


これは他の記事でもご紹介させていただいたIMT(Inspiratory Muscle Training)です。
>>IMTに関する記事はこちら

偶然、IMTに使用するデバイスをペットボトルで代用する記事をいくつか発見しました。しかし学術論文はないため効果は分かりません。簡易的にトレーニングができますし、呼吸器系リハビリの導入としてはいいかもしれません。


スポーツパフォーマンスアップが目的であれば、効率的に呼吸筋を鍛えるためのデバイスを購入する方がいいでしょう。

高強度インターバルトレーニング(HIIT)

高強度インターバルトレーニング(HIIT:High Intensity Interval Training)は心肺機能を鍛えたい方に効果的とされています。

HIITは簡単に言うと、短時間で高負荷な運動を小休憩を挟みながら繰り返し行うトレーニングです。

HIITを取り入れることで呼吸筋や肺活量、最大酸素摂取量(VO₂max)の向上が報告されています。


では、いくつか具体例をご紹介します。

4✖️4法

・セット:4分間のランニング(最大心拍数の80~90%) → 3分間のウォーキング
・1セット7分✖️4セット、合計28分


タバタ式

・セット:20秒の全力運動(バーピーやジャンピングスクワット) → 10秒完全休憩
・1セット30秒✖️8回、合計4分


1分✖️1分法

・セット:1分高強度運動(最大心拍数の80~90%)+1分低強度運動
・種目はエアロバイクやランニングなど
・1セット2分✖️10セット、合計20分

※上記の最大心拍数は「220-年齢」で予測値が計測できます。

銀次郎
銀次郎

こちらで紹介した以外にもHIITメニューはあります。自分に合うものを探してみてください。

4. 肺活量を鍛えるときの注意点【無理は禁物】

さて、HIITの項目に注意点として記載いたしましたが、トレーニングは徐々に負荷を上げていくことが重要です。

その理由として、未熟な筋力に鞭を打ってしまうと、怪我につながり逆効果になる可能性があるためです。


無理なトレーニングはせず、低負荷で自分にあった負荷から始めましょう。


また、持病のある方(特に呼吸器や心疾患をお持ちの方)は、事前にかかりつけ医に相談するようにしましょう。

息苦しさ・胸痛など異常時はすぐに中止
トレーニング中に強い息苦しさや胸の痛みを感じた場合は、すぐに中止してください。改善しない場合は医療機関を受診してください。

5. まとめ

肺活量を鍛えることは、スポーツパフォーマンスを向上させるカギです。

それだけでなく、ケガなどのリスクも減らせる可能性があります。

今日から少しずつ取り入れて、未来の自分に差をつけましょう!

参考文献

  1. 若年健常者を対象とした吸気筋に対するインターバルトレーニングの有用性, 理学療法科学, 2020年, 35巻2号, pp.263-267.
  2. Mohamed H. M. Abdelbasset et al., Effects of diaphragmatic breathing exercises on pulmonary function, ventilatory efficiency, and fatigue in patients with mild-to-moderate chronic obstructive pulmonary disease, International Journal of Advanced and Applied Sciences, 2020; 7(11): 95-101.
  3. Chiara Bernardi et al., Respiratory muscle endurance training improves exercise performance but does not affect resting blood pressure and sleep in healthy active elderly, Respiratory Physiology & Neurobiology, 2015; 215: 1–9.

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